夜のNYC地下鉄は危ない

最近、実験の都合で帰りがかなり遅くなる日が多い。動物実験が始まると、どうしてもこうなる。2月18日(木)なんて研究室を出たのは夜の10時だった。コロナウイルス蔓延によるロックダウン以前、ニューヨークの地下鉄は24時間営業だった。コロナウイルスの影響で夜間(1:00AMから5:00AM)は閉まっていたのだが、2月22日(月)からこれも緩和され、閉まるのが2:00AMから4:00AMになる。ニューヨークという街はすごいとこだと思う。良くも悪くも、人のエネルギーは高い。これは逆も言えることで、肉体的にも精神的にも弱いとやってられない(と思う。)。人に依るとは思うが。こんなのうちのボスにバレたら、心配されて呼び出され、タクシーを強要されそうだ。この間、コロナウイルスのロックダウン開けに8:20PM(定かではない)に研究室を出たのがバレたとき、厳重注意されてしまった。「いや、自分だって7:30PMまでやってたやん。」と思ったけど。

地下鉄が2:00AMまで利用できるようになるが、9:00PM以降に利用する場合は、かなりの注意が必要である。犯罪が起こる確率がかなり高い(と感じている)。実際、危ないヤツらがかなり多いように思う。見回りの警官の数も最近倍くらいになったんじゃあないかと思うくらい多いが、肝心の夜に誰もいなかったりする。区としては、ブロンクスなんかもっての他(そんなとこまで行かなくても、セントラルパークより北になると飛躍的にガラが悪くなる)で、身の安全は保証できない。大使館からこの周辺で日本人が襲われたというメールが来ることがあるが、こんなこと言ってしまって大変申し訳ないが、ニューヨークに住んで何年も立つのにそんなところにアパート借りるのが悪いし、もし住む必要があるなら油断だけは絶対にしたら駄目だと思う。自分の子供や彼女や妻がこんなとこ歩いてたらどう思うか考えればよい。あと、最近一気に犯罪率が上がった気がするのがブルックリンとマンハッタンのダウンタウンあたりだ。最近は日中の通りでもけっこう刺されてたりする。クイーンズについてはそんなに危ない話は聞かない。クイーンズはほぼ移民(住んでる地域には、たぶんインド・メキシコ・イスラエル・中国が多いような気がする。ニューヨークはどこもそうかな)なので、トラブルを避ける傾向にあるのかも知れない(知らんけど)。でもこの辺りだって要注意で、刺傷や銃撃なんかがニュースになったりする。

夜にニューヨークの地下鉄に乗るとき自分が注意していることを以下に述べる。

  • 他の車輌に比べて極端に車両の少ない車両は乗らない。ホームレス・ヤバいヤツらがすでに居る。
  • 臭い。誰かがタバコもしくはマリファナ(知らんけど)を吸っている。ロックダウン解除後しばらくはほんとに酷かった気がする。最近はずいぶんマシになった。
  • ホームレス・ヤバいヤツらが乗ってきたら、すぐに車両を変える。
  • ホームレスに話かけられても無視する。ホームレスのひとたちは普段は物乞いをしている。しかし、可哀相だが、人格が不安定である以上、有害である可能性がかなり高い。
  • 人前に財布を出さない。ホームレスはじっと見ている。財布にメトロカードとかを入れている場合は、地下鉄に入る前に財布から出しておく。余談だが、尻ポケットに財布を入れるのもやめた方がいいと言われている。狙われるし、スリにあう。
  • 要注意人物として、歩みが異常に遅い、フラフラしたり蛇行して歩いている、立ったり座ったりして動きがとにかく不安定、社内の停車駅案内のディスプレイをずっと見ていて動かない、車両前後方のドアを開けて移動している、座席に寝だすような人などに注意する。こういう人は、もしかしたら悪いひとじゃない可能性もあるが、外見ではそれはわからない。プロファイル上、リスク因子である。
  • 服装がおかしい。例えば、冬なのに薄い格好で電車に乗ってくる人など。こういう人は、よく上記の人らと重なる。マンハッタンではホームレスの男性が圧倒的に多いように思う。悲しいことにアジア人、特に日本人や中国人の女性は、大抵の場合、被害者である。プロファイル上、最も明らかな外見的特徴である。自分の身を守るためにも、覚えておく必要がある。
  • 車両がゴミだらけならすぐ車両を変える。フライドポテトやスナックなどをよく見る。ゴミだったらましなときがある(https://nypost.com/2020/09/22/mta-board-to-officially-ban-pooping-in-subways-buses/)。
  • 待っているときはホームの縁近くには立たない。落とされる。
  • 見通しが良い場所で待つ。ヤバいヤツらが来たのがわかる。
  • ホームであってもヤバいヤツらが来たら離れる。
  • できれば快速に乗る。これは少し違うかも知れないが、自分にとってはけっこうポイントだ。例えば、夜はRやMには乗らないでEを使って一気に大きな駅まで行き、必要ならばそこからRやMに乗って進む、もしくは折り返すということ。実質、同じような時間に着くか、ちょっとだけ遅いくらいである。また、RやMで最悪なのが、エマージェンシーブレーキ(これにしたって、本当のエマージェンシーではない。誰かクレイジーな人が故意に引くことが多い)などで停車する場合である。Eが優先されるので、Eが通りすぎるまでRやMがトンネル内で止まる可能性がある。で、impatientなニューヨーカーなので、たまに密室状態でキレることがある。これはただの迷惑である。それに、もしその車両にヤバいヤツが乗っていたら、そいつらからはすこしでも早く離れたい。そういうモチベーションのもと、これも電車に乗るときのコツである。
  • ニュアンスしか書けないが、あの漫画みたいにゴゴゴゴゴゴを出す。これができないと攻撃される。というか、攻撃されていることにも気づくことができず、気づいたときには何かが起こっている。コツとしては終始めちゃくちゃ悪い態度で座り、絶対に話かけることができない雰囲気を出すことである。すぐにでも喧嘩できそうな、ガラの悪さをイメージする。そうすれば相手も簡単に手を出してこない。
  • 逆に、ゴゴゴゴゴゴを出してこっちを見ている人(達)がいる。それを見つけたら、多少遠回りになるかもしれないが絶対に近づかない。確実に何かを狙っている。
  • 後に注意する。これもアメリカ人、特に女性が気をつけている点である。歩いているとき、よく自分のゴゴゴゴゴゴに気づかれる。そういうとき自分は大抵「狭ぇんだよ。グダグダしてねぇでもっと早く歩けよ。」と思っている。女性だけでなく、全員がそうした方が良い。
  • 在日ニューヨーク大使館のホームページにニューヨーク安全マニュアル(https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/jp/j5/index.html)があるようなので、それを参考にする。しかし、日本では一般的ではない状況だと思う。これはニューヨークに何年か住まないとわからないかもしれない。

ロックダウン前と比べて、ほんとに危なくなったと思う。挙げたらきりがない….

ここで一旦降りる。
確か階段から突き落とされて亡くなったというニュースも二年前くらいにみた。
これに乗り換え。

2021/02/21; 一部追記。