コーヒーを2週間やめてみよう

日付;2023/05/28(日)

最近、コーヒーの量が半端ではない。特に、先月くらいにまた腰痛を発症したとき、どうしても痛み止めを飲みたくなかったので、代わりにカフェインによる交感神経の刺激による痛みの軽減をやってしまったのだが、このときは本当に朝からカフェインを摂取していた。言うてもその量は500から750mlくらいだったと思うが、如何せんカフェインを摂りすぎているような気がしてならない。

そして、ある日、家に朝淹れたコーヒーを忘れてきてしまう。それを気にふと思ったことがある。カフェイン依存症がカフェインを断った場合、どんなことになるのだろうかと。禁断症状とか出るのだろうか。調子が良くなるのだろうか。

この高度にカフェイン依存症20年の自分がカフェインを断ってみたので、その記録を残しておこうと思う。

ちなみに、自分が飲んでいるコーヒーは、Folgersである。これは過去5年間のアメリカ生活でとんでもなく世話になったコーヒーである。ほぼアメリカでの5年間、そしてもう6年になる。一日も欠かさずに飲んできたってわけだ。

2023年5月23日(火)1日目、肩こりを伴う頭痛の発症。

最近、ずっとバイオインフォマティシャン紛いの仕事をしており、そんなんなので職場に着いて一発目のコーヒーは欠かせなかった。これがなくては全く頭が回らないし、作業の合図にもならない。

そんな状況の中、この日、朝一で淹れたコーヒーを家に忘れてきたことに気づく。そのときの絶望間たるや言葉では言い表すことは難しかった。今日をどうやって耐え抜けば良いのだろう、と。

そこで、ふと思う。コーヒーをやめれば、そもそもこんなに辛くなる必要がないと。そして、まずは2週間コーヒーをやめてみようと決意する。

大体、10時を回ったころから、若干の頭痛が始まる。そのときは本当に弱い弱い頭痛だった。しかし、時間が経つに従い肩こりを伴う結構酷い頭痛になる。家に帰って風呂に入ったら多少和らいだが、その頭痛による疲れで、何故か夜はちゃんと寝ることができた。ような気がする。

実はこの手の頭痛はアメリカにいる時も体験している。当時、枕が合わなくて慢性疲労のような状態になっていた(症状からの推測だが。)ときだ。夕方4時くらいになると、きっかり頭痛が始まる。今回もこれだと思っていた。しかし、肩こりの場所がどうもいつもと違っている。いま思えば、これがカフェインを急に断った代償だったのかもしれない。もしそうだとしたら、もう自分の自律神経系はカフェインの刺激によるイグニッションなしでは正常な状態を保てない状態になっている可能性がある。もう病気である。

2023年5月24日(水)2日目、酷い頭痛により鎮痛剤を飲む。

朝起きたら、なんだか頭痛がする予感がする。朝の時点ではまだ痛みではなく、ちょっとした違和感だった。もはや違和感という表現もなんか微妙に違う気がするが、後頭部の中に小さな頭痛の種が確実に居る感じがする。

そして、やっぱり朝10時くらいに、頭痛と肩こりが発症する。このとき、未だにこれがカフェインを断ったのが原因であると考えていなかったから怖い。この日は、そしてよりにもよって、実験があり昼から動物室に入っていた。それに、何故かわからんが新人に色々と教えなくてはならない。本当に身も心もダルい。頭痛するし。というか、この新人は一体なんなんだ。博士とってるんだろが。研究員なんだろうが。教える必要なんかないだろうが。これについてはまた別に愚痴ろうと思う。

もうその実験中のかなりの頭痛であり、ほとんど集中していなかった。この研究所での実験は、一般的な生物学の実験とは異なり、例えば加速器の実験のマシンタイムのような感じである。一回の実験が、と言ってもそれがかなり長く続くが、とても大切である。そんな実験なのに、この体たらくである。最悪だった。

そして夕方、それまでの頭痛が更に酷くなり、肩こりまでしてきた。やっぱりいつもの場所と違うところがこっている気がする。さすがに辛すぎて、確か5時くらいだったと思うが、腰痛にどうしても耐えることが出来ないときに飲む鎮痛剤(アドビル2、アメリカで使っていたヤツの残り。頭痛なんかでこれを使うのは本当に嫌だった。)をこのときも飲んだ。そして約1.5時間後、頭痛が治まる。

もはやこの日は鎮痛剤を飲んでいるので、それ以上頭痛が発展することはなかった。

2023年5月25日(木)3日目、頭痛ちょっとだけ治まる。

前日からの薬が効いているのかよく分からなかったが、朝おきたらやっぱり頭痛の予感がする。これは2日目とほぼ同じような状態である。今日も昨日に引き続きけっこう大事な実験がある。しかも今日は朝から初めて終わるのは夕方になる予定だった。やっぱり職場につく頃には頭痛になっていた。幸いだったのが、頭痛は前日よりも酷くないことである。といっても、夕方になるころにはかなり酷い状態になっていた。

そしてこのときも、カフェインを断っていることが(おそらく)原因であると思わなかった。そして、やっぱり肩がこる。かなり酷い肩こりである。

薬を飲む必要はなかったとはいえ、薬なしでどうにか耐えたというほうが正しい表現だったと思う。

2023年5月26日(金)4日目、まだ頭痛がする。

やっぱり、まだ頭痛がする。というか、なぜこんなに肩が凝っている?薬の必要はなし。

朝起きると、もはや頭痛がする。さらに、肩だけではなく、目とかもすごく疲れている気がする。ここに来てやっと、カフェイン摂取をやめて以来の頭痛と肩こりが、そのカフェイン摂取をやめたことが原因かもしれないと思うようになった。こんなに酷いのかよと思った。どんだけカフェイン依存症になっていたのだろう。これはよっぽどである。

この日は鎮痛剤を飲まずにすんだ。

2023年5月27日(土)5日目、肩周りの筋肉痛と全身の倦怠感と頭痛で服用。

朝は頭痛がしそうな予感。そして上半身、特に背中から首まわりが酷い筋肉痛のあとみたいになっている。この日、仕方なくスーツを慎重したのだが、その買い物が終わるくらいには、本当に体がだるかった。そして夜頭痛が発症。薬を飲むほどでないように思えたが、なんかイラッとしたのでバファリンプレミアムを服用した。

カフェインによる覚醒は疲労感を軽減する。実際、カフェインにより自律神経を刺激すると、多分コルチゾール的なホルモンも分泌されるために腰痛などの痛みも軽減する。つまり、疲れていたり痛かったとしてもカフェインを摂っていればそれを誤魔化しながら活動できるという意味である。これまで自分はどれだけ疲れていたのだろうか。きっとカフェインをやめて、それまでの疲れや痛みが一気に顕在化したのだろうと思う。

2023年5月28日(日)6日目、やっと回復してきた。

前日までの頭痛が嘘のようになくなる。そして若干肩と首まわりの筋肉痛のあとのような感じを残して、ほぼ回復。ただし、なんだか腰が痛い気がする。これは要注意。しかし、昼過ぎに活動を始めると腰痛っぽい症状は消えた。どうやら、寝すぎだったらしい。寝すぎても腰が痛くなるから。

2023年6月3日(土)11日目、疲れなくなったような気がする。

カフェインを断ってもうすぐ2週間になるが、気がついたことが2つある。まず一つ目は体力を一日中保つことができるようになった。カフェインを飲むと覚醒するけど、その分体力を使う、ということを聞くが、あれは本当だったらしい。頭痛もしなくなったし、肩こりも軽減した気がする。なにより、カフェインを取らずに仕事を開始できるようになったので、非常に便利である。しかし、やっぱり仕事を始める前にはなにか飲みたいと思う。だから、最近はまさかのお湯を飲んでいる。そのためかもしれないが、汗をかくようになった。ような気がする。最近は暑くなってきたから、そのための可能性かもしれないが。

とにかく、これまでそうだったように、カフェインを摂らなければ動けない、とか、ぐったりする、とか、そういうことがこの短期間でなくなったような気がする。

2023年6月9日(金)17日目、平衡状態になる。

コーヒーをやめてから14日以上が経過して、気づいたことがある。やめてから1週間後くらいの時点では、コーヒー摂取による慢性体な疲労から回復してきたために、日中はむしろ眠くないし、元気だったと思う。しかし、最近は、夜までぐったりすることは無くなったものの、1週間の後の方になるにつれて疲れてくる。特に、今日の朝なんて、水曜日とかと比べると明らかに疲れていたし、日中も眠かった。昼休みに20分くらい寝てしまった。コーヒーを常飲していたときには、だるくなることはあったがこんなに眠たくなることはなかった。コーヒーをやめると、ぐったりするようなことはなくなったものの、一週間のうちに徐々に体力が減っていき、週の最後にはやっぱり疲れてくるのだろう。この対比から想像するに、おそらくコーヒーを常飲している状態では、既に体力は限界まで減っていて、それをカフェインによるドーピングで無理矢理に動かすんだろう。そして動かすエネルギーが完全に切れると、もうぐったりになるのだろう。一方、コーヒーで鞭を打たないで活動している状態では、単に体力に依存して疲れてくるのだろうと思う。

とりあえず、今後もできる限りコーヒーを飲まないで過ごしてみようと思う。